広告(PR)を含みます

築古戸建ての内見チェックリスト|現地で必ず見る12のポイントと大家の判断

最終更新: 2026-07-27|DIY大家ナビ編集部

結論:内見で見るべきは「あとから直せない欠陥」と「直すといくらかかるか」の2つだけです。内装(クロス・床・建具)は買ってからDIYで直せますが、建物の傾き・雨漏りの経路・汚水管の位置・立地は現地でしか見極められず、判断を誤ると利回りが一気に崩れます。修繕費は「いくら」ではなく家賃に換算していくらで考えると、買付価格の線引きがぶれません。

内見チェックとは、物件を買う前に現地で「隠れた欠陥(=価格に反映すべきマイナス)」と「自分のDIYで圧縮できるコスト(=仕入れの武器)」を切り分ける作業のことです。築古戸建て・長屋は写真や図面に出ない情報が価格を左右するため、ここでの見落としが最大のリスクになります。

この記事でわかること:①内見で必ず見る12のチェックポイント、②「直せる欠陥」と「直せない欠陥」の切り分け、③修繕費を家賃に換算して買付価格を決める考え方(6万円=1,000円換算則/辻本式14.5%ルール)、④現地での傾きの見方、⑤値引き交渉の目安。

内見で必ず見る12のチェックポイント

優先度は「直せない・直すと高いもの」ほど上です。上から順に、致命傷がないかを先に潰していきます。

#チェック項目見るポイント/なぜ重要か
1建物の傾き床にビー玉・水平器を置く。基礎や地盤が原因の傾きは直せない・費用が読めない致命傷になりやすい
2雨漏りの跡天井・壁のシミ、2階の押入れ天井、屋根裏。跡があれば経路と現状(止まっているか)を確認
3シロアリ・腐り床下・水回り周辺の柱を軽く叩く/床のフカつき。被害範囲は素人判断が難しく、専門調査の対象
4汚水管(トイレ)の位置トイレをどこに作れるかは汚水管の位置で決まる。移設は費用が大きく、間取りの自由度を左右する
5前面道路と間口前面道路4m以上・間口2軒(約3600mm)あると改装も再販もしやすい。狭小・再建築不可は出口に直結
6階段の位置奥向きだと1階を広く使える。移設は約20万円が目安と大きいので、現状で成立するか見ておく
7給排水・電気の生きているか止水栓・ブレーカーの有無、引き込みの状態。インフラの新設は高額になりやすい
8窓・サッシ・建具の建て付け開閉の重さは傾き・歪みのサイン。クレセント錠のゆるみ程度ならDIYで直せる
9外壁・屋根の状態クラック(ひび)・シーリング切れ・屋根材のズレ。雨の入口になる箇所を外からも確認
10すでに綺麗な部分触らなくていい部分が多いほどリフォーム費が下がる。「どこを残せるか」も仕入れの評価軸
11設備の交換しやすさ独立洗面台・モニター付インターホン・独立型コンロなど、募集で効く設備を後付けできる余地
12周辺環境・需給賃貸需要(駅・学校・工場)と競合の数。「釣り人が少ない場所」かを地図と現地で確認

「直せる欠陥」と「直せない欠陥」を切り分ける

内見の目的は、欠陥を「価格を下げる材料」と「買ってはいけない理由」に仕分けることです。

現地での傾きの見方(いちばん見落とされる致命傷)

傾きは写真に写らず、内見でも意外と見落とされます。床にビー玉やペットボトルを置く簡易チェックでも傾向は分かりますが、購入を本気で検討する物件では、数値で残せるレーザー水平器(レベル)を1台持っておくと判断がぶれません。壁や床の水平・垂直を線で確認でき、家全体の傾き傾向を短時間で把握できます。

🔧 運営者のイチ推し

内見に1台、レーザー水平器(レベル)

私は物件を見に行くとき、レーザー水平器(レベル)を持っていきます。高価なものでなくて十分で、家の傾きの確認にとても便利です。床にビー玉を置くだけよりも、壁・床の水平/垂直を線で確認できるので、「この傾きは建て付けの範囲か、基礎まで疑うべきか」の当たりが早くつきます。あわせてレーザー距離計(ペン型)があると、間取り・カーテンや壁紙の数量を採寸でき、内見の場で修繕数量の見当までつけられます。

楽天でレーザー水平器を見る Amazonでレーザー水平器を見る 楽天でレーザー距離計を見る Amazonでレーザー距離計を見る

修繕費は「家賃に換算」して買付価格を決める

内見でリフォーム項目を洗い出したら、次は「その修繕にいくらかけていいか」です。ここで感覚に頼らないための物差しが6万円=1,000円換算則です。修繕原価6万円は家賃1,000円アップ相当(1,000円×12ヶ月×5年=6万円・5年回収を内包)と考えると、「この設備を足すと家賃をいくら上げられるか」から逆算して予算を決められます。

そして買うかどうかの入口は辻本式14.5%ルール。表面利回り14.5%以上・投資回収7年以内を購入検討ラインとする運営者の実務基準です。内見で見積もった修繕費を総投資額に足しても、このラインに届くかどうか。届かなければ、値引きで届かせるか、見送るかの二択になります。数字での判断は6万円=1,000円換算則ツール利回りシミュレーターで試算すると整理しやすいです(結果は一般的な目安であり、投資判断はご自身の責任でお願いします)。

⚠ 傾き・雨漏り・シロアリ・接道など「あとから直せない欠陥」に不安が残る物件は、素人判断で買い進めず、建築士・ホームインスペクション(住宅診断)など専門家の調査を検討してください。床下・屋根裏の本格調査や再建築可否の確認は、費用が大きく専門知識が要る領域です。本記事は一般的な目安であり、個別物件の可否を保証するものではありません。

値引き交渉の目安

内見で洗い出した修繕費は、そのまま値引きの根拠になります。運営者の実例では、180万円の売り出し物件に165万円で買付を入れて成立したケースがあります。売り出し価格の1割程度が交渉余地の目安ですが、「値引交渉不可」と明記された物件では無理に下げようとしない、といった見極めも必要です。修繕費という具体的な数字を示せると、交渉の説得力が上がります。

→ 自分の物件に合う修繕は? 30秒診断へ

この記事のまとめ(大家の判断ブロック)

結論
内見で見るのは「直せない欠陥(傾き・雨漏り・汚水管・立地)」と「直すといくらか」。内装は買ってからDIYで圧縮できる。
DIYでできる範囲
クロス・床(CF)・建具の建て付け・塗装・照明・設備の後付け・解体分別。内見での傾き/採寸チェック(レーザー水平器・距離計)。
専門家に頼む範囲
基礎由来の傾き、広範囲のシロアリ、再建築可否・接道の判定、床下/屋根裏の本格調査。ホームインスペクションの活用も検討。
費用の目安
修繕費は「いくら」ではなく家賃換算で判断(6万円=1,000円換算則)。金額は一般的な目安であり物件により異なります。
家賃・利回りへの影響
内見の見落としは利回りを直撃する。買付は辻本式14.5%ルール(表面利回り14.5%以上・回収7年以内)に届くかで線引きし、届かなければ値引きか見送り。

あわせて読みたい

よくある質問

Q. 内見でいちばん見落としてはいけないポイントは?
建物の傾きと雨漏りの跡、そして汚水管の位置です。いずれも「あとから直せない・費用が読めない」欠陥につながりやすく、クロスや床のように買ってから直せる項目とは重みが違います。床にビー玉や水平器を置く、天井のシミを見る、トイレの位置を確認する、の3点は最初にチェックしてください。
Q. 修繕費はいくらまでかけていいか、どう決めればいいですか?
「6万円=1,000円換算則」で家賃に換算して考えます。修繕原価6万円が家賃1,000円アップ相当(5年回収を内包)なので、上げられる家賃から逆算して予算を決められます。そのうえで、総投資額が辻本式14.5%ルール(表面利回り14.5%以上・回収7年以内)に届くかで、買付価格を判断します。